デイサービス（通所介護）とは
デイサービスは、要介護となった高齢者の方が、デイサービスセンターなどの施設に通い、入浴、お食事、レクリエーションをされたり、健康チェックや身体機能の向上のためのトレーニングなどを行ないます。
朝９時過ぎにご自宅に迎えの車がきて、午前中に入浴をし昼食後にレクリエーション等を行ない夕方４時前後に車で送ってもらうというものが一般的です。
デイサービスの効果
要介護のご高齢の方は、どうしてもお家の中に閉じこもりがちになってしまうことが少なくありません。
デイサービスで、いろいろな方と接触することにより刺激を受けることは、介護の上で大切なことで寝たきりの予防や認知症をやわらげる効果があります。
介護に携わるご家族にとっても、入浴の介助や健康面のチェックを代わりに行なってもらえ、介護から解放され自分の時間をつくることで気分転換にもなります。
デイサービスの費用
要介護認定を受けられた方の1日当たりのご利用料金（サービス費用の１割）は、介護度により
下記の通りとなります。
| 金額 | |
|---|---|
| 要介護１ | ７３５円 |
| 要介護２ | ８６８円 |
| 要介護３ | １，００６円 |
| 要介護４ | １，１４４円 |
| 要介護５ | １，２８１円 |
＊上記の料金に、入浴をされる場合は50円、昼食代が施設により異なりますが600円、おやつ代150円がかかります。
ご利用料金 例 （介護度１の方が利用し、入浴する場合）
１日あたり 735円＋50円（入浴料）＋600円（昼食代）+150円（おやつ代）＝1,535円
デイサービスの選び方
デイサービスを利用することが決まったら、どこのデイサービスを利用するかを決めることになります。
「どこのデイサービスでも大差はないだろう」と安易に決めてしまい、お年寄りが１回行っただけで、 「２度と行かない」となってしまったり、「こんなはずではなかった」ということもよくあるケースです。
デイサービスにも大人数を受け入れているところ、定員を１０人以下にしているところ等様々です。（ちなみに、定員１１人以上の施設は、看護師を常駐させる義務がありますが定員１０人以下の施設は看護師を常駐させなければならない義務はありません。）
まずは、デイサービスを何箇所か見学していただきたいと思います。何か所か、まわって見ると施設によっていろいろな違いがあることに気付かれると思います。
その中から良いデイサービスを選ぶポイントをいくつかお話させていただきます。
ポイント① 職員の態度
「施設が新しい」、「広々としている」という建物の設備等も選定するための一つの要素ですが、一番大切なポイントは、利用者の方と接する職員の態度です。いくら設備等が充実していても職員の態度に問題があると良い施設ではありません。まず職員の態度を観察してみましょう。
観察ポイント
① ご利用者に対し敬語を使っているか？
•施設では、職員に対しご利用者と親密にコミュニケーションをとることを求めています。ただこれを、「敬語を使わずご利用者に対しなれなれしい口調で話すことだ」と勘違いしている職員も散見されます。
② ご利用者に対し笑顔で接しているか？
•職員が「決められとことだけやろうとしている」、「忙しすぎる」このような施設は笑顔が少なくなるようです。
③ 命令口調になっていないか？
•デイサービスでは、一日のスケジュールが決まっています。そのためご利用者の気持ち、意向を無視して、スケジュール通りに動かそうと「こうしてください」「次は○○の時間です」と命令口調になっている職員も見られます。一日中、命令口調で指示を出され続けたらどのような気持ちになるでしょうか・・・
ポイント② 入浴
入浴のために、デイサービスを利用されるかたも多いと思いますが、お風呂の設備、入浴方法を事前に確認することも大切です。
観察ポイント
①浴槽の種類、大きさや作り方はどうなっているか
•これを確認することで、どのような入浴をするかが大体わかります。
②マヒがある方、身体の具合が悪い方を安易に機械浴に入れていないか？
•施設としては、機械浴のほうが、安全で入浴介助も楽というメリットがあります。ただ、多くのご利用者の方は機械浴ではなく、ご自分でゆっくりと湯船に浸かりたいというお気持ちがあります。ご利用者のお気持ちを優先したいものです。
③入浴に要する時間は
•ご利用者が多く流れ作業のように入浴介助をしている施設なのか、ゆっくりと湯船に浸かれる時間をとっている施設なのか確認していただきたいと思います。
ポイント③ ご利用者
ご利用されている方の様子を観察することでそのデイサービスの善し悪しをはかることができることもよくあります。
観察ポイント
①お年寄りの表情はどうか、楽しそうにしているか、いきいきしているか、つまらなそうにレクリエーションをしたり歌を歌ったりしていないか等を観察していくと何か感じられるものです。
②何をするでもなく、席に座ってじっとしている方が多くいらっしゃらないか
③ご利用されている方々の介護度、年齢層にどのような傾向があるか。すぐにそのデイサービスになじめるかの目安になると思います。
ポイント④ トイレ
車いすの方であれば、車いすで入りやすくなっているか、また安易にオムツをさせていないかもポイントです。
ポイント⑤ 食事
食事がおいしいかどうかももちろん大切ですが、それ以外にも下記のポイントもチェックしましょう。
観察ポイント
① どんな食事風景か？食事介助はどのようにしているか？
② 早く食べさせようとしていないか
③ ペースト食や刻み食に安易にしていないか
ご高齢の方が、次のデイサービスの日を楽しみにするような施設を探しましょう ！！
